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−3−  介護と口腔ケア(1) 食べる機能守り長生き

神奈川新聞 平成18年3月6日 掲載 歯科コラム

四月から介護保険制度が改正されることになりました。介護状態になったり、介護度が進んだりするのを予防する新しい事業が始まります。
一つは、地域支援事業。高齢者を健康にして、介護予備軍から抜け出してもらうのが目的です。市町村が行う「基本健康診査」でチェック項目に該当した人が対象になります。地域包括支援センター(四月から地域ケアプラザや民間の通所介護施設に設置)で口腔ケア(口腔機能向上)や栄養改善プログラムが含まれる介護予防サービスを実施します。
二つめは介護予防事業。「要支援一」や「要支援二」(いずれも将来、ある程度の自立が見込める状態)と認定された高齢者が対象です。事業は1.筋力トレーニング(運動機能の向上)2.栄養改善指導3.口腔ケア(口腔機能向上)が新たに導入されます。
二つの新しい事業で行われる「口腔ケア」とは、高齢者の噛む、のみ込むなどの口の機能訓練と、口の中や入れ歯をきれいに清掃する指導を行います。
具体的には、高齢者が食前に唇、舌、ほお、口の周りの体操を行い、食べることにかかわる筋肉の維持向上を図ること。食後には、歯ブラシなどで歯、歯茎、舌や入れ歯をきれいにすることが身につくような指導を実施します。口腔ケアは高齢者の健康を保つ重要な部分を占めることになります。
また、虫歯や歯周病がひどかったり、歯がない状態を放置したりしていては、満足に食べることはできません。口や歯の病気の治療や予防、入れ歯による噛む機能の回復を行うことが、介護予防の効果を高める上で重要であることも指導していきます。
以上のようなケアプランは「地域包括支援センター」の保健師らが個人に合った計画を立てます。実際の指導は口のケアの専門家である歯科医師、歯科衛生士、研修を受けた介護職員です。 口の中をきれいにし、おいしく食べることは、、栄養状態を改善し、健康を保つだけではありません。口の中の細菌が一因となって引き起こす肺、心臓、血管の病気の予防にもつながっているのです。
つまり高齢者の食べる機能を守るのが「口腔ケア」だといえるでしょう。すこやかに長生きするためには、口の健康は欠かせないのです。
次回以降で、介護施設や自宅での具体的な取り組みについて詳しく説明していきます。
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